2010年11月19日金曜日

窯出し前の一日

15日の窯焼きは

並白(泥並)と鉄砂の窯で、益子焼の釉薬の中ではsk8~sk9の低温度で熔ける、窯焼きとしては気楽な窯のはずだったが、心配の種がいくつか残っている。
まず、
1.鉄砂の発色が鈍いので釉の調合を組合並白を追加して弱めていること。
��.いつもうすいようなのを思い、鉄砂を濃く塗りすぎていないだろうか?
��.温度差が縮まらず、少し押した(15~20分)ので焼き過ぎが懸念される。
自分で作ったマニュアルのとおり窯を焼き、途中の思わぬアクシデントも何とか乗り越え、うまく焼いたつもりでも、窯が開くまで冷めるのを待つだけの時間、何をすることもできないで心配が続く、頭に思い浮かぶのは焼きすぎてまっかかになってしまった鉄砂釉、もう終わってしまった仕事に対してくよくよしても、結果は決まっている、まだ見えないだけ・・・。
今まで窯焼き中のトラブルは大小様々あったが、幸いなことに大事故や人窯全滅のような大事に遭遇することはなかった。

さて、今回の窯出し結果は・・・。

何と開けてびっくり、普段と色艶がまったく違う。
戸前だけ焼けていないのだろうと、台車を引き出してみたが全体同じように釉薬が熔けていない、生焼けよりひどいザラザラ状態。
これは前代未聞初めての経験になってしまった。

後で考えると早く終わり過ぎたのはまだ焼けていなかったからという事だけはっきりしたが、だから何故こういう事に成ってしまったかという事はまだつかめていない。
窯を止めるときの温度は何度も確認し、窯で一番低い戸前の根っこの温度1200℃も念を押してから火を落としているというのに。

明日バーナーを総点検しバランスを調整し棚の狂いを直し、作品の手直ししつつ作品を積み直し、ガスの量を確認してから焼き直しすることにした。
念のため明日の再窯焼きは温度計に頼らず、久しぶりにぜーゲルコーンを使って様子を見ることにする。

気持ちを切り替えて次を目指そう・・・。

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